伊藤 祥子のweblog ♪ Ayur Harmony ♪


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オリッシーとインド哲学のヨーガ 

2009年6月27日に三郷で行われた「Rata Jatra」というお祭りに参加してきました。
http://www.nhk.or.jp/saitama/wagamachi/movie/090709_india.html

ご縁があって、お祭りで配布されたパンフレットに、オリッシーのことを書いてと急に頼まれ、必死で書いた原稿です。
好かったら、参考になさってください。


オリッシーとインド哲学のヨーガ 

--- 東インド舞踊 オリッシー(Odissi) ---
「オリッシー」はインドの3大古典舞踊のひとつで、東インドにあるオリッサ州で生まれた踊りです。紀元前2世紀頃から歴史があるとされ、インドで最も古い踊りのひとつです。神様に喜んでいただくための最高の捧げ物として、ジャガンナータ寺院で「オリッシー」が奉納されてきました。
 
--- 踊りの神様 ナタラージャ(Nataraja) ---
 インドで有名な神様といえば、創造を司るブラフマ神、維持を司るヴィシュヌ神、破壊を司るシヴァ神がいらっしゃいます。この中で、踊りの神様はどなたでしょうか。それは、破壊の神様シヴァ神です。シヴァ神は「ナタラージャ」というお名前も持っていらっしゃいます。「ナタ」は「踊り」、「ラージャ」は「王様」という意味です。ナタラージャの踊りには「ターンダヴァ・ヌリッティア」という名前があり、「ターンダヴァ」は「至福」、「ヌリッティア」は「踊り」という意味があります。シヴァ神はいつターンダヴァ・ヌリッティアを踊られるのでしょうか。それは全世界が破壊された時と言われています。全世界が壊された時に、至福の踊りを踊るシヴァ神の性格を疑ってしまいそうになりますが、ここで言う全世界とは「3つのグナ」のことを指しています。「グナ」というのはこの宇宙を構成する要素のことで、「サットヴァ」=知性(Intelligence)「ラジャス」=行為(Action/Energy)「タマス」=物質(Matter)があり、全ての存在はこの3つのグナに影響されています。 踊りにもグナがあり、タマシックな踊りは、異性を惹きつける求愛のダンスです。鳥や虫もこのダンスを踊ります。もちろん人も、意中の相手の氣を惹こうとして踊るダンスは、タマシックです。同じ踊りでも、注目されて名声を得たい!ダンスの競技会で優勝したい!という目的で踊るなら、ラジャシックな踊りになります。神様に捧げる「オリッシー・ダンス」は、サットヴィックな踊りと言われています。
クリシュナは「バガヴァット・ギーター」の中で、「3つのグナから離れなさい」と説いていますが、マルカンデーヤー仙が見てみたい!と言ったシヴァ神の「ターンダヴァ・ヌリッティア」には、グナはありません。ニルグナの(グナがない)踊りです。3つのグナが壊された時(=欲望が無くなった時=悟りを得た時)に心からの喜びを表現するのが「至福の踊り」なのです。

--- 宇宙の主、ジャガンナータ(Jagannatha) ---
 さて、ラタ・ヤートラー(Rata Jatra)の主役である「ジャガンナータ」は、宇宙の主でいらっしゃいます。ヴィシュヌ神の8番目の化身である「クリシュナ」が亡くなった後、ジャガンナータというお姿になりました。世界には、姿・形のない(ニラーカーラ)な神様と、姿・形のある(サーカーラ)な神様がいらっしゃいますが、ジャガンナータは両方を兼ね備えています。大きな目はあるけど、耳がない!腕はあるけど、足がない!まさしく「世界の主」ですね。ジャガンナータはお顔が黒いですが、「クリシュナ」というサンスクリット語は「黒い」という意味です。向かって左にいらっしゃる「白い」お顔の像は、兄の「バララーマ(バラバドラ)」。中央の「黄色い」お顔の像は、妹の「スバドラー」です。「ジャガンナータ」は、オリッサはもとより、インドでとても人氣のある神様です。

--- マンガラチャラン(Mangalacharan)と オリッシー(Odissi)---
 オリッシーを習い始めて最初に教わるのは、マンガラチャランという曲です。「マンガラ」には「吉祥」という意味があり、障害を取り除いて下さる「ガネーシャ神」に全てが上手くいきますように・・・と祈りを込めて踊ります。(ガネーシャは、象の頭で、大きなお腹には蛇の帯を絞め、折れた牙と甘いお菓子を持っていらっしゃり、富と学問と幸運を司る大変人氣のある神様です)そのマンガラチャランの歌詞の最初の一行は、
「ジャガンナータ」への祈りで始まっています。

Mangalacharan-Namami

Jagannātha svāmī, nayana-patha-gāmī bhavatu me.
「宇宙の主であり、ご自分の主でもあるジャガンナータよ どうぞ私の目の辿る道となって導いてください」
Namāmi vighna-rājā tvām.
「わたくしは、障害の(障害を祓う)神様であるあなたにお祈りします」
Kalpa-vṛkṣāthara sthitam.
「あなたは、天にあるというどんな願いをも叶える木の下に座っていらっしゃいます」
Uma-putrāyaṁ mahā kāyaṁ dantikaṁ nṛtya kovidam.
「あなたは、ウマ(パールヴァティー)の息子で、宇宙全てが入るほどの大きな身体を持っていらっしゃり、大きな牙を持ち、完璧な踊りをされるのです」
Tāndava priya putrāyam, tāndava priya rūpenam.
「ターンダヴァ(シヴァ)の最愛の息子であり、ターンダヴァ(シヴァ)が最も愛する姿をされています」
Namo cintāmaṇi, nityaṁ śuddha-buddhi pradāyakam.
「如意宝珠のような方よ!絶えず清らかな知性を与えてくださるあなたに祈りを捧げます」

 マンガラチャランの踊りは、5つのパートに分かれていて、
1. 舞台への入場 
2. 献花 
3. 大地の神様への挨拶 
4. 神様への祈り・賛美 
5. 神様・師匠(グル)・皆様への挨拶 となっています。
ダンサーは踊る前に必ず「ブーミ・プラナーム」(大地の神様への挨拶)をしますが、それは「これからわたくしは足であなた(大地)をバタバタ・ドンドンと踏みつけますが、どうぞ許してください」という意味もあります。
 オリッサは、絣で有名ですので、オリッシーの衣装には絣の布が使われています。そして、銀細工(Filigree Art)の産地でもありますので、アクセサリーは銀を使います。髪には「タヒア」という髪飾りを着けます。悟りを得ると、サハスラーラ・チャクラから千の光が差し千の花が咲いたようになると言われていることから、花と蕾の装飾になっています。そして中央には、オリッサ州プリにあるジャガンナート寺院のようなお寺の飾りを着けるのです。目を印象的に縁取った化粧をし、足には鈴(グングル)を着けて踊ります。この鈴の音には「神様を招き、悪魔を祓う力」があるとされています。

--- 「大地と身体と心と魂と神様と宇宙を繋げる力」(Yoga) ---
「ナーダ・ブラフマン」(音は宇宙・宇宙は音)と言われるとおり、音には本当に素晴らしい力があります。サットヴィックな音と光で出来ている「オリッシー」は、踊りを観ることが好きだったわたくしにとって初めて「踊ってみたい!」と思った踊りです。最初は、身体も動かせるし、振り付けを憶えるために頭の体操にもなるし、ダンス神経を発達させるのに最適!と喜んでいましたが、そのうちにそれだけではなく「オリッシー」には「大地と身体と心と魂と神様と宇宙を繋げる力」があることに氣付きました。まさしくそれは「サルヴァッギヤ」(宇宙全ては自分!)という感覚なのです。踊るたびにいつも神様から賜物をいただけるし(どんなに下手でも関係なく!)何だか嬉しくて涙が出てしまうのです。汗は沢山出るのですが、しっとりさらさらでまるでアムリタのようだと勝手に思っています。わたくしにとって「オリッシー」も「インド哲学」も人生に欠かすことの出来ない「愛」そのものです。「人生は愛。愛は人生。問題は人生のスパイス!」という心意氣で、いつも「シャンティ」でいられるようにこれからも楽しく修行していきたいと思います。
 
--- 感謝 ---
 2005年に不思議なご縁でオリッシーと出逢い、2006年から2年半の間オリッシーの基礎を教えて下さった安延先生に心から感謝申し上げます。2007年12月20日よりM. K. Panda先生からインド哲学を学んでいます。幸運にも「師の近くに座る」という貴重な体験をさせていただき、本当に有難く思っています。いつも通訳をしてくださる詠子さん、大きな愛で皆さんのお世話をしてくださっているロパさん、茶丸さん。特に川井田さんには、ローマ字表記を手伝っていただきました。クラスの皆さんにも心からお礼を申し上げます。いつもありがとうございます。            
 
Peace,
Joy and Love,  
Sachiko
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by ayur-harmony | 2009-07-19 21:57 | 東インド舞踊 オリッシー